教育長ブログ「関川村 教育長のまなざし~子どもと地域の未来を見つめて~」

最終更新日:2026年5月1日

ごあいさつ  

 関川村は、雪国の自主と協働のキラリと光る小さな村であり、日本6・3・3制発祥の地としての歴史をもつ教育の村です。その歩みを受け継ぎながら、一人ひとりの子どもを大切にする教育を進めています。

 教育は、村の未来そのものです。学びを育み、文化を守り、次の世代へ確かに手渡していく。その責任と誇りを胸に、日々の取組みを重ねています。

 本ブログでは、関川村の教育の今と、その背景にある思いなどを率直にお伝えしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。


関川村教育長 津野 庄一郎

【第1回】教育は、村の未来そのものです

 雪国の県北に位置する関川村。本村は日本教育6・3・3制発祥の地としての歴史をもち、教育の歩みを大切にしてきました。

時代は大きく変化しています。少子高齢化、価値観の多様化、社会の急速な進展。こうした中で、あらためて問い直したのは

「私たちは何のために教育を行うのか」ということです。

私は、教育は村の未来そのものだと考えています。

 ひとり一人の子どもが安心して学び、自分のよさに気づき、ふるさとに誇りをもつ。その積み重ねが、やがて地域を支える力になります。一小一中だからこそ、子どもたちの顔が見える。学校と地域がより強く結ばれる。その強みを、これからも教育に生かしていきたいと考えています。また、本村に受け継がれてきた様々な文化は、単に守るべき「もの」ではありません。先人の思いや営みを学び、今を生きる私たちが未来へ繋ぐための「学びの教材」です。学校教育や社会教育は、地域への愛着と誇り、社会の一員としての責任を育む取組みでもあります。

教育に特効薬はありません。

日々の積み重ねこそが、子どもたちの成長を支え、可能性を切り拓くのです。

 本ブログでは、「教育長だより」とともに関川村の教育の取組みや、その背景にある考えをお伝えしてまいります。

村の未来を見つめながら、ともに歩んでいければ幸いです。

【第2回】 新年度の学校現場から

 47日、関川小中学校で令和8年度の入学式が行われました。小学校は22名、中学校は32名、計54名が新しい学校生活をスタートさせました。小学校の新1年生は少し緊張気味の初々しい姿で、中学校の新1年生は堂々とした落ち着いた姿で式に臨み、学級担任からの呼名に元気な声で返事をしていました。

 8日から始まった小中合同の「あいさつ運動」では、新1年生を6年生の子らが手を引いて登校する姿や、中学校の生徒会の生徒が「のぼり旗」を手に小学校の玄関に立ち、大きな声であいさつをする姿があり、頼もしくも嬉しい気持ちになりました。

 先生方も新しいスタッフを迎え、和やかな空気の中で、一生懸命に取り組もうとする姿があり、つくづくありがたいと思いました。

 春はまた朳差岳の残雪が描く「杁(田植え農具)をもつ爺や」との出会いも楽しみです。

 【第3回】村を美しく 

 4月初め、「荒川クリーン作戦」に参加した時のことです。河川敷のごみは少なそうなので、私は国道バイパスの土手沿いを歩くことに。やはり草むらには空き缶やペットボトル、菓子の包みなどが落ちていて、たちまちビニール袋2つがいっぱいになりました。ドライバーが投げ捨てたのでしょうか。達成感とは裏腹に、やりきれない気持ちになりました。

 先日行われた下関集落の「江ざらい」(側溝掃除のこと)。中学1年生になったその子は今年、高校生の姉と2人で参加していました。私が「頑張るね」と声かけると、少し照れくさそうに「はい」と笑顔で応えてくれました。大人に混じり、(多くは高齢者ではあるが…)地域の一員として汗する姿は、春の風のように爽やかでした。

 子どもたちの通う道には、ヤマブキの黄色や八重サクラのピンク、ツツジの赤など色とりどりの自然があります。山々の緑も一様ではありません。こうした環境が子どもたちの豊かな心を育むのでしょう。私のふるさと関川村は、いつまでも美しい村であってほしいと願っています。

【第4回】渡邉邸を核とした米澤街道の再評価

 令和8年度関川村教育ビジョンの生涯学習の重点は、「伝統文化の保存・活用・継承~渡邉邸を核とした米沢街道の再評価(価値づけ)~」です。渡邉邸は、「木羽葺石置き屋根」では全国でも類を見ない広さをもつ国指定の重要文化財であり、関川村の歴史と誇りを象徴する歴史的建造物です。かつて人々が往来した米澤街道の宿駅として栄えた記憶を今に伝える存在でもあります。また、豪壮な茅葺屋根の佐藤邸(国指定重要文化財)、同じく津野邸(県指定文化財)を合わせ、「撞木造り」と呼ばれる独特の形態の建造物は、古都保存財団による「美しい日本の風土百選」(2007年)にも選ばれており、18世紀の街並みの様子を今に伝えています。

 しかし、こうした文化財や関連施設を守り続けるのは容易ではありません。維持管理には職人の技と人手が必要であり、(公財)渡邉家保存会の経営安定という現実的な課題もあります。文化財の保存には責任と覚悟が伴います。だからこそ、私は「保存」と「活用」は一体として進めなければならないと考えています。

 加藤村長は渡邉家保存会のクラウドファンディングに際し、「この度の挑戦は、渡邉邸の保存・修復のみならず、明日の未来を担う子どもたちや村民の伝統文化の灯をともし、学び、語り継いでいくための大事な一歩です。」とエールを送りました。 文化はただ残すだけものではありません。学びの場として活かし、地域の誇りとして共有し、次の世代に手渡していくものです。 財団経営や維持管理等の課題があるからこそ、教育の力が必要です。学びを通じて文化財の価値を共有し、地域全体で支える意識を育てる。その循環をつくることが持続可能な保存につながり、関川村として在り続ける道ではないでしょうか。

 折しも首長部局からこの4月に、長く村上市の行政に携わってこられた職員を「関川村文化財保存地域活用計画」策定(目標:R9年承認)のブレーンとして教育課に配置していただきました。また、渡邉邸の活性化のために株式会社ピーエイからは2名を地域活性化企業人としてお迎えしました。この他、当課では生涯学習班を中心に「全国各地の魅力的な文化財活用推進」(文化庁)の採択や「ガバメントクラウドファンディング」の検討、学校教育班では6年ぶりの「社会科資料集改訂」を目指す取組みを開始したところです。

  この連休明け、関川小学校の全校児童(縦割り班)が「地域探検」として、渡邉邸を含む村内の各施設を訪れます。それは単なるふるさと学習ではありません。自分の暮らす地域の重みを知り、誇りをもつための学びの場です。そして、その誇りこそが、将来この村を支えていく力になるはずです。

 身近な地域の歴史・文化を教育に結び付け、学び続ける人づくりを教職員・保護者・地域の皆さんと共に手を携えて進めていきます。ご理解とご協力をお願い申し上げます。


このページに関するお問い合わせ先

関川村教育委員会 教育課 

〒959-3292 新潟県岩船郡関川村大字下関912番地
学校教育班 TEL:(0254) 64-1491 / FAX:(0254) 64-0079
         E-mail:gakko-kyoiku@vill.sekikawa.lg.jp
生涯学習班 TEL:(0254) 64-1491 / FAX:(0254) 64-0079
         E-mail:syogai-gakusyu@vill.sekikawa.lg.jp

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