○関川村戸籍情報システムに係るデータ保護管理要領

令和6年2月8日

要領第2号

関川村戸籍情報システムに係るデータ保護管理要領(平成25年関川村要領第4号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この要領は、関川村個人情報保護法施行条例(令和5年関川村条例第1号)及び関川村個人情報保護条例施行規則(平成30年関川村規則第9号)に定めるもののほか、戸籍事務主管課における戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理について、必要な事項を定めデータ保護の適正な運営を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この要領において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 戸籍情報システム クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバと戸籍事務主管課に設置した戸籍専用端末により戸籍事務及び関連事務を行うシステムをいう。対象となる関連事務については別表に列挙するものとする。

(2) 戸籍データ 戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。

(3) 磁気ディスク等 磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープその他の情報を記録する媒体をいう。

(4) ドキュメント クラウド運用マニュアル、端末運用マニュアル、詳細設計書、構成情報管理ファイル、その他戸籍情報システムに関する仕様書をいう。

(処理の基本方針)

第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。

(戸籍データ保護管理者の設置)

第4条 戸籍情報システムの適正な運用及び戸籍データ保護について統括的管理を図るため、データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置き、戸籍事務主管課長をもってこれに充てる。

(保護管理者の職務)

第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適確に管理されるよう努めなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。

3 事故が発生したときは、保護管理者は速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、戸籍事務管掌者である村長に報告しなければならない。

4 戸籍事務管掌者である村長に事故があるとき、又は、欠けたときはあらかじめ戸籍事務管掌者である村長が定めたものがその職務を代理する。

(データ取扱責任者)

第6条 保護管理者を補佐するため、データ取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置き戸籍事務主管班長をもってこれに充てる。

(データ保護)

第7条 保護管理者は、次の各号によりデータの漏えい、滅失及び棄損等の防止に必要な措置を講じなければならない。

(1) 戸籍情報システムの処理が可能な端末装置は、来庁者からは内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。

(2) 入出力されたデータは、電算処理を行う他の業務と連動して処理してはならず、また、これを他の業務に利用してはならない。

(3) 入出力されたデータは、不用となった時点で速やかに裁断等により復元不可能な処理を施したうえで処分しなければならない。

(磁気ディスク等の管理)

第8条 保護管理者は、磁気ディスク等を次の各号により適正に管理しなければならない。

(1) 持ち運び可能な磁気ディスク等については施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。

(2) 持ち運び可能な磁気ディスク等には格納した記録内容がわかるようラベルで明示するなど適正な管理をすること。

(3) 持ち運び可能な磁気ディスク等の受払及び管理に関しては、ラベルの名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録をすること。

(4) 持ち運び可能な磁気ディスク等を廃棄するときは、記録内容を消去し復元不可能な処理を施したうえで、焼却、裁断等により処分すること。

(5) クラウドサービスは、戸籍データの漏えいを防止するため、データセンターが適切に戸籍サーバの磁気ディスクの交換や廃棄を行っていることを証明する外部認証(PCIDSS)を取得しているデータセンターを採用すること。

(6) 戸籍情報システム事業者が定期的に認証取得状況を確認することとし、必要に応じ戸籍情報システム事業者にその結果を請求し、内容を把握すること。

(出力帳票の管理)

第9条 保護管理者は、戸籍情報システムから出力された帳票を次の各号により適正に管理しなければならない。

(1) 施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保すること。

(2) 作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(3) 帳票を破棄するときは、焼却、裁断等の復元ができない方法により処分すること。

(ドキュメントの管理)

第10条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。

2 取扱責任者は、ドキュメントの外部への持ち出し、複写又は廃棄するときは、保護管理者の許可を受けなければならない。

(戸籍サーバのアクセス管理)

第11条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際して業務処理範囲に限定した権限の範囲で、許可された操作者へID、パスワードを設定し付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者にも制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、サーバ利用に関する履歴を常時記録している戸籍情報システム事業者に、必要に応じて請求し、利用状況を確認しなければならない。

4 保護管理者は、緊急時の体制として、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から保護管理者に連絡があった時は、即時に対応を協議する体制を設けなくてはならない。

(戸籍データのアクセス管理)

第12条 保護管理者は、戸籍データへのアクセスに際して業務処理範囲に限定した権限の範囲で、許可された操作者へID、パスワードを設定し付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者にも制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスについては、緊急時の保守作業においてのみ許可し、IDとパスワードを付与しなければならない。

4 保護管理者は、データアクセスに関する履歴を常時記録している戸籍情報システム事業者に、必要に応じて請求し、利用状況を確認しなければならない。

5 保護管理者は、緊急時の体制として、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から保護管理者に連絡があった時は、即時に対応を協議する体制を設けなくてはならない。

(戸籍情報システムのアクセス管理)

第13条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワードを設定し付与しなければならない。

2 戸籍情報システム事業者は戸籍情報システムを操作することはなく、戸籍情報システムのバージョンアップ後の動作確認は取扱職員にて実施しなければならない。

3 戸籍情報システムのアクセス履歴は常時記録し、利用状況は保護管理者が必要に応じて確認しなければならない。

(アクセス権限の漏えい防止の措置)

第14条 サーバ、戸籍データ、戸籍情報システムの各々にアクセスするためのID、パスワードを付与された者は、ID、パスワードが他者に漏れることなく適切に管理運用しなければならない。

2 保護管理者は、ID、パスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に保管しなければならない。

3 保護管理者は、ID、パスワードを当該取扱職員以外の者に漏らしてはならない。

4 取扱職員は、自己のID、パスワードを他人に漏らしてはならない。

5 戸籍情報システム事業者は、ID、パスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない。

(取扱状況の把握)

第15条 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し必要に応じて次に掲げる事項を請求し、取扱い状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍サーバの使用状況

(2) 戸籍データの使用状況

2 保護管理者は、取扱責任者に次に掲げる事項を報告させ、戸籍情報システムの取扱状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍情報システムの使用状況

(2) 端末装置の管理状況

(3) 戸籍事務室の管理状況

(4) その他戸籍情報システムの運用に関すること

(端末機の操作)

第16条 端末機の操作は、取扱職員でなければ使用することができない。

2 端末機の操作は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合を除き行ってはならない。また、見出データ及び戸籍に関するデータを、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合を除き検索してはならない。

(機器及びソフト等の保管)

第17条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、戸籍情報システムに係わる機器及びソフト等を管理しなければならない。

(戸籍データの重要性等についての研修の実施)

第18条 戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の高揚とシステム安全対策の推進を図るため、取扱職員に対して年1回以上の教育、訓練計画を策定し、保護管理者の了承を得た後にこれを実施しなければならない。新任の取扱職員については、できる限り早い時期にこれを実施しなければならない。

(会議)

第19条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。

2 会議は、保護管理者が必要に応じて戸籍データ保護に係わる事務について開催するものとする。

3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。

4 会議の庶務は、戸籍事務担当班において処理する。

この要領は、令和6年2月13日から施行する。

別表(第2条関係)


事務

主な事務詳細

戸籍関連事務

附票事務


人口動態事務


民刑事務


証明、通知等事務

(1) 埋火葬許可証の発行

(2) 不在籍証明の発行

(3) 身分証明書の発行

(4) 要件具備証明書の発行

(5) 住民票記載事項通知(住9―2)

(6) 相続税法第58条通知

関川村戸籍情報システムに係るデータ保護管理要領

令和6年2月8日 要領第2号

(令和6年2月13日施行)